STAFF COLUMNスタッフコラム
レトロ回帰に想うこと
企画部 佐々木 2021 Winter
最近、フィルムカメラで写真を撮っている人を見かけました。今どき珍しいなと思ったのですが、どうやら若者の間でインスタントカメラやフィルムカメラが再流行しているというのです。
“調べてみると、クラブで昭和の歌謡曲を流したり、親が若い頃着ていた服でその子供がファッションを楽しんだり。他にもレコード収集、昔ながらの純喫茶など、巷に溢れる様々な『レトロ』が彼らには目新しく、おしゃれなものに映っているようです。デジタル育ちの環境が、手間をかけるという体験に価値を見出させているのかもしれません。
私の祖母は趣味でパッチワークをしており、実家はその作品で溢れています。様々な柄の布を組み合わせたものを器用に縫い上げ、どこか懐かしく、温かみのある作品が私は好きです。先日帰省した際、新作のソファーカバーにどこかで見覚えのある生地が使われていました。生前祖父が着ていた浴衣、学生時代私が気に入っていたワンピース…様々な思い出を集めて、丁寧に形にしてくれた祖母の作品を見ていると、ほっこりと温かい気持ちになりました。
2020年、今年は色々なことを我慢しなければならない一年だったかと思います。画面越しのコミュニケーションには慣れつつありますが、こんな今だからこそ、アナログが生む人と人との繋がりや優しさ、温もりはこれからも忘れたくないと思います。